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【初心者クライアント必見!】映像制作に絶対必要な6つの項目〜制作サイドからの考察〜

■映像制作は6つのポイントをおさえれば、グッとスムーズになる

映像制作は「費用がかかる」「制作の過程が見えない」「専門的なことが多すぎてよく分からない」「完成品の想像がつかない」というイメージを抱く方も多くいらっしゃいます。(実際にそういった部分があることも事実です)

確かに映像は「カタチある商品を売る」のではなく「ゼロからカタチにする」モノなので、ほぼ完全受注生産型になります。

そのため、制作に必要な項目数も見積り金額も類推(似たような他案件の制作費を元にした金額)で算出することがほとんどです。

その理由は同じような映像作品でも、いくつものアプローチ方法があり、柔軟にクリエイティブを行えるようにするための動画特有の見積りといえます。

ここでは、クリエイティブに携わる制作スタッフの視点から「知りたいポイント」「伝えるべき内容」「制作サイドの意欲が湧き上がるコミュニケーション」といった、発注経験の少ないクライアントに役立つリアルな情報をお伝えします。ハードルが高いと感じる映像制作をより安心して理解した上で依頼できるポイントを6つご紹介します。

映像制作に重要な6つのポイント

まず、映像制作を依頼する前に依頼主がしなければならないことがあります。
いわゆる下準備となるもので、以下の6つのポイントをある程度明確にした上で
取引を進めることをオススメします。

【取引前に整理しておきたい6つのポイント】
①目的(何のために?)
②対象(誰に向けて?)
③媒体(どこで?)
④予算(どのくらいで?)
⑤納期(いつまでに?)
⑥手段(どのような方法で?)
まとめ

もし、何も決めないまま制作会社に相談をしたとしましょう。
そうすると制作サイドは「いつ?」「どこで?」「いくらで?」「どんな?」「目的は?」といった質問攻めをしてしまいます。

それは、依頼主に動画を作る目的やゴールを決めてもらわないと、動画の方向性・戦略を考えられないからです。相談を受けた制作者は、できる限りゴールにつながる要素の一糸をすくい上げ、自らの知見や経験を活かしアイデアに繋げようと考えているのです。


とにかく映像制作は、予算の規模感や組み方などがイメージしにくく、「せっかく予算をかけたのにイメージと違った」「本当に伝えたいものが表現できていない」などといった事例が起きやすく、完成してからでは、時すでに遅し。少しの修正にも高い追加費用が必要となる場合もあり、それこそ大きなトラブルに発展しかねません。

だからこそ、6つのポイントを事前に準備する必要があるのです。
(決まっていない項目を無理に決め込む必要はなく、未確定であることを伝えた上で制作サイドと相談しながら固めていけば問題ありません)


前置きが長くなってしまいましたので、本題に入っていきましょう。

①「目的」- 映像制作には作品ごとに使う脳の筋肉の部位が違う?-

映像制作において、一番大切なポイントが「目的」です。
映像に限らず、どんなことを始めるにしても「何ために?」がまずスタートとなるはずです。まず自社の中で明確にしてください。ここがボヤッとした状態では、最後までブレた作品になってしまいます。

一口に映像と言ってもCM、企業PR、企業ブランディング、商品紹介などたくさんの種類があります。

何となく見ているだけだと、どれも同じように作られているように見えますが、制作者は、各作品ごとに視点・組み立て・トーン・テンポなど異なったアプローチをとります。

脳みそに筋肉があるとすれば、使う部位がそれぞれ違うというイメージでしょうか。
陸上競技ならば、短距離を速く走る「短距離走」、長距離をペース配分しながらタイムを競う「長距離走」、より遠くへ飛ばす「槍投げ」やより高く飛ぶ「棒高跳び

」など競技によって違うのと同じです。

これから紹介する6つのポイントをしっかりおさえておけば、制作者は最適な筋肉を動かすための方法や人材をチョイスしやすくなり、発注者のクライアントは想定する予算に見合った仕上がりにより近づけることができます。

特にクリエイティブに携わる人間は、全力でクオリティ高くみんなが喜ぶ作品を制作したいと考えています。
もちろん予算、納期など守るべき範囲の中で最大限のベストを尽くす、という意味です。

「完成した映像はカッコいいけど、これ何のために使うの…?」
「いろんな言いたいであろう情報が詰め込まれ過ぎて、結局何を伝えたいのかが伝わらない」

という結末は、ホントに「あるある」です。

制作者は「もっと情報の精度を上げるために精査して、訴求ポイントを絞った方が伝わりますよ」と提案しても理解してもらえず残念、いや残忍な結末を迎えてしまう…なんてことが多々あるんです。
例えクライアント側の窓口担当者に理解してもらえても、最終的に決済者の判断によって、もろくもその目論見が崩れ去り、誰にもコントロールできず、全員がやるせない表情になるという悲しい結果を迎えてしまうのです。
間に入っている代理店がうまく両者をコントロールできずに消化不良で終わる…といった事案も少なからず発生したりします。

そんな時は、打ち上げの席でグチや言い訳を延々言い合うハメになり「今回はグチを肴に酒を飲む案件だったのかな」なんて、一体何のために頑張ったのか自分を見失ってしまうという事態も起こりかねません。

また、制作の途中で「そもそもなんのために制作してたっけ…?」という議論が沸々と湧き上がり、納期に間に合わないわ予算は膨らむわで最悪の場合、制作中止となるケースもあります。

こんな悲惨な結果を招かないためにもこの「目的」については自社内でしっかりと議論していただき、これに関わるすべての人が共通認識できているという状態を作ることが重要です。

EX)①「目的」の精度を上げる

目的をしっかり定める際、その精度についてもしっかりと明確にしておくことが必要です。
例えばクライアント側に「採用募集の映像を制作する目的は?」と質問した場合、

「採用活動に使いたい」
「営業ツールとして使いたい」

ほとんどの回答がこんな感じです。

もちろん制作サイドがもっと精度の高い質問を繰り返すことで、的を得た回答に近づくようになります。

しかし、事前にもっと精度の高い回答を用意してもらえると、何より時間を有効に使えます。(有効な回答に導くために4〜5回オリエンテーションを行うといった、かなりの時間を要する場合もあります)
さらにクリエイティブ側もクライアントの真摯な姿勢に共鳴して「これはきちんと作らなければ」と気合が入り、より一層モチベーションも上がります。これは本当です。


精度の高い回答を出すためには、しつこく質問を繰り返すことです。

Q.なぜ、採用活動に映像を使いたいか?
  →前年度の採用人数を下回ったため、打開策が必要だと考えている。
Q.なぜ、採用目標を下回ったのか?
  →面接には人は集まるが、その後の選考へ進んだ人数が大幅に少なくなった。
Q.なぜ、その後の選考に進んでくれなかったのか?
  →採用情報と面接で得られた情報にギャップがあった
  →面接官の印象がイメージと違った
  →採用競合に取られてしまった
Q.その原因/要因はどこにあるのか?
  →……………

制作会社へ依頼する前に、しっかり事前に整理しておき、関係する人たちと共通の認識を持っておくことがベストです。

②「対象」 - 誰に対してこの映像を届けるのか -

見せたいターゲットを絞る。これは、制作する側にとって重要な要素です。
当然、流行に敏感な若い女性なのか?興味のない高齢男性なのか?によって制作する内容もビジュアルも全く変わってくるからです。

でも、はっきりとした回答が得られない場合も結構あったりするのです。

もし、ターゲットとなる人物像が明確にある場合は、性別、年齢、職業、住んでいる場所、家族構成なども詳細に考えておきましょう。
そうすることで、よりはっきりとターゲットに刺さる構成やテイストで制作していくことができます。

例えば、子供向けのオモチャの購入を促す動画であっても、ターゲットが母親なのか父親なのか、30代なのか50代なのかなどによって映像のテイストは変わってきます。

年配の女性が視聴者として多いのに、若い男性向けの動画を作ってしまうと、動画は刺さらず目的は達成できません。人物を明確にすることで適切な戦略を提案することができます。

では、はっきりと回答が得られない場合とはどういうことでしょうか?


例えば、引き続き採用活動の一環で動画を利用する場合を想定してみます。

新卒採用か中途採用かは今回は考慮しませんが、いずれにしても最近はネットからのエントリーが大半です。

そうすると、

・ネット上でエントリーしてくれた求職者
というのが最も大きな視聴者像となります。しかし、ターゲットが「体育会出身のガッツある20代」となると映像を見るのは「ネットからエントリーした求職者」ですが、しっかりと企業の魅力を訴求すべきは「体育会出身のガッツある20代」ということになります。

更に「女性にも来て欲しい」となってくると

「インターネットで応募してきた体育会出身のガッツある20代男性もしくは女性」とかなり具体性を帯びてきます。ですがここで問題になるのは、

「その視聴者像に当てはまる求職者はどれくらいいるのか?」ということです。

・インターネットから応募してきた求職者
が、1,000人いたとします。「その1,000人にアピールできるのであれば今回の予算は使ってもOK!」という話に社内でなっていたとすると、実際その1,000人の中でインターネットから応募してきた「体育会出身のガッツある(ありそう)20代男性(女性)」に当てはまるのは100人しかいませんでした…という可能性は大いにあります。だから明確なターゲットが出せない、ということになるわけです。動画制作において、対象の人物像が必ずしも具体的である必要はありません。

大切なのは「どの程度視聴者像を限定しておく必要があるのか」であり「具体的な視聴者像を限定しておく必要があるのであれば、限定しておく」
ということです。

③「媒体」 -どこで見てもらうのか -

動画を配信もしくは放映する場所がどこなのかというのは、視聴者像との関連はもちろんのこと、クリエイティブそのものにも大きく影響します。

そのため、どこで映像を使うのかや、複数の場所で流す場合にはそれぞれの放映・視聴環境の把握と「どこで映像を流すことが最も重要なのか」(優先順位)について決めておくことが大切です。

なぜかというと、例えばCMならば15秒もしくは30秒の長さと決まっています。その範囲で伝えるためには映像にも情報にも瞬発力が必要です。医薬品や化粧品などは地上波で放送する場合、特に文言や表記などの審査が厳しいため、制作に入る前に事前にコンテを提出しOKをもらっておきます。

ショッピングモールや駅などのサイネージで流す場合にはどうでしょうか?音が出せないことが多いため、無音でも伝わる内容にする必要があります。SNSだとスマホでの視聴が多いと予想できるため、視認性を上げる必要があります。

各媒体によって、映像データの種類や解像度、明るさの制限など細かく決められている場合も多いため、
どこで動画を活用するのかについては、予めシチュエーションや放映する機器、スクリーンなどについて情報を集めておくとスムーズに制作に入れるでしょう。

④「予算」-確実性と柔軟性2パターンの見積り-

映像制作におけるクリエイティブは受注生産型であるがゆえ、 予算の組み方について説明しづらい部分があります。
映像を制作する際の予算の組み方は、大きく分けると以下の2パターンになります。

A 確実性【下から予算を積み上げていく】

これは「必要な経費を積み上げて、総計を出す」という予算の組み方です。
例えば、
・撮影[1日]=○万円
・編集[10日]=○万円
・ナレーション[1回]=○万円
………


優先度が高く必要な工数を厳密に積み上げてゆくため、予算が少額の場合や厳しいスケジュールでプロジェクトを完了させる必要がある場合には、
この工数を機械的にきっちりと出す予算の組み立て方が現実的な選択となります。

また、大きなメリットとして「出来ること」と「出来ないこと」が明確になりますので、
完成イメージと進行においてズレが生じにくく、着実に仕事が出来る点も挙げられます。

反面、厳しく予算管理がされているだけに、仕様変更などの柔軟な対応には難があります。
営業マンがプロデューサーを兼任しているケースでは、
現場経験のあるプロデューサーがスタッフリストに入っていない場合が多く見られます。

そのようなプロジェクトで「下流から積み上げる」という概念で予算組みをすると返って工数がかかってしまったり、
現場スタッフの力量や脚本の出来に難があった場合には思いもよらぬところでコストが増大する懸念があります。

「予算は少ないけど〇〇のようにしたい」とオーダーを出すと、営業担当は仕事を取るために「頑張ります!」と言うでしょう。
しかし現場スタッフは「この予算で〇〇みたいにするのは絶対無理!」となります。

流れが決定している以上、何とか「〇〇みたい」な感じに近づけて納める努力はしますが、結果は「〇〇の劣化版」となってしまいます。
せめて、全く違うアプローチなら比較対象しづらく、ある程度評価してもらえる可能性がありますが、
いかんせん「〇〇みたい」に似せるとどうしても見比べてしまい、アラばかりが悪目立ちするようになってしまいます。

このズレが「こんな筈じゃなかった」「望んでいた仕上がりとは違う」「当初の予算を大きく超えてしまった」といった失敗に繋がる多くの要因となっています。

あまりにも作りたい作品と予算とに大きな剥離があると
制作に入る前の段階から「良いものを作る」というモチベーションよりも「期日までに最低限、破綻しないものを納める」方向に進んでしまうので、
良いものを作りたい気持ちと現実的に出せる予算のバランス感覚がとても重要な要素になってきます。

B 柔軟性【上からバランスを考えて配分していく】

予め掛けられる予算全体のバランスを調整していく予算の組み方です。
いわゆる作業をまとめて発注する「グロス発注」と言われる方法も含まれます。
(この作業を工数関係なく○○万円でまとめて請ける etc.)

・企画/構成、ディレクション、進行管理=○○万円
・撮影/機材/編集=○○万円
・ナレーション=○○万円
………

一見すると「安い」と感じるようなコストにはなりにくい反面、高いコストパフォーマンスを期待出来て、失敗しにくいのが特徴です。
(映像制作は工程数が多いので、都度、柔軟に調整することでコストパフォーマンスの向上に繋がるのがその要因となります)

また、作業者に具体的な報酬額を提示して工程をまとめて発注することで案件に対する理解も深まり、予算以上のクオリティや対応が可能となるのもメリットに繋がります。
要するに映像制作でかかる費用は、人件費が大半を占めているため、まとめて発注すると融通も利きやすいのです。

このような形で作業者に発注を出すことが作業者のモチベーションにも繋がり、先ほどお話ししたように「良い作品を作る」モチベーションとなりやすく、仕上がりに大きく関係してきます。
「予算を積み上げていく下流からの予算組み」と比較して「上流から考える」予算組みの大きな強みは「後々の変更に強い」ということでしょう。

変更は発注サイド・制作サイドの双方にとって出来るだけ避けたいものですが、「変更が発生する」場合の多くは、「やむを得ない」「見過ごせない」ものがほとんどです。
お客様の結果を重視するためにそういった変更についても予め想定しておく必要があります。
その変更に柔軟に対処出来るのが「上流から考える」予算組みです。
制作会社にコンサルタント的な考えが出来る制作担当者がいて、その担当者が予算を「上流から考える」ことが出来る場合、動画の完成がゴールではなく、
その先の結果、そして本プロジェクトの仕組みまで押さえた上でバランスを調整することになりますので、プロジェクト成功に大きく貢献する可能性が高まるのもポイントです。

逆に「上流から考え」て予算組みを行う場合のデメリットに「見積もり内容の説明が難しい」「慣れていないとバランスを崩す危険がある」といったものが挙げられます。
つまり、露骨に「プロデューサー個人の力量に結果を左右されてしまう」不安定さが「上流から考え」て、予算組みをするという概念の扱いにくさと言えるかもしれません。

⑤納期 - 納品日から逆算して余裕を持って設定する -

撮影を伴う実写映像の場合、納期は1ヶ月〜3ヶ月ほどかかる場合が多いです。
ただし、動画の尺や表現方法によって異なりますが、キャスティングやロケ地の確保などが要因で、3ヶ月以上かかることもあります。
撮影後の編集段階での修正が思った以上に難航することも多々あります。
また制作の途中で、発注する企業側からの仕様変更が出てくるケースもあります。

さらに、制作会社のほうでアクシデントが発生する可能性もゼロではありません。
もしそういった想定外のケースがあれば、当然その分、納期は伸びてしまいます。
そのため動画制作を依頼する場合、なるべくスケジュールに余裕を持たせることが重要です。

動画制作の工程には、大きく分けて
「打合せ」
「企画提案」
「台本制作」
「撮影」
「編集」
「MA」
「納品」
の7つのステップがあります。


1. 打合せ 1~3日 (オリエンテーション)
 最初のステップとして、どのような映像を制作するのか?を着地点として、そのために必要な情報を聞き出す工程です。
 
2. 企画提案 7~15日 (企画コンテ含む企画書)
 打ち合わせで聞き出した情報を元に企画案を数案提出し、大きく方向性を決める工程です。

3. ディレクション・台本制作 7~20日 (PPM資料作成含む)
 ここでは主に映像内容の詳細を詰めていく工程です。
 構成案や絵コンテを作成し、より具体的なカットについて擦り合わせを行います。
 さらにその資料を元に、撮影場所探しや許可申請作業、出演者の交渉、オーディションなどを遂行し、
 撮影までに必要な全ての準備を済ませる期間です。

 PPM資料とは、撮影に入る前に、撮影に関する情報を一つにまとめた資料で、全員が共有・確認するための重要な資料です。
 ですので、制作サイドからの「これでいきますね」という契約書の意味合いも含みます。
 ただ、規模の小さな案件では、そこまで情報が多くなかったり資料作成の手間を省くため、作成されないことも多いです。

4. 撮影 1~3日
 ロケにかかる日程です。企業プロモーションなどでは、全国各地の工場などを転々と取材することがあり、
 そういう場合はもう少し日程が必要になることもあります。
 その他で言うと、出演者のスケジュールや天候に左右される場合などがあります。

5. 編集 12~15日
 作品の内容によって大きく左右されますが、仮編集(テロップや映像加工がないもの)で、まずクライアントチェックを経て
 OKとなればピクチャーロック(映像尺やカットの確定)をします。
 そこから本編集(テロップや映像加工)を施した映像を提出し、あらためてチェックでOKとなれば、映像の完成(黒完パケ)となります。
 ここでのやり取りが、修正作業地獄になったり、方向性が急に変更されたりと、一番時間がかかり、且つ揉めやすい工程になります。

6. MA作業 1~2日
 ナレーション収録と音楽をつけて、音量を調整する工程です。
 編集作業と並行して、いくつか楽曲を選曲した中から方向性を決めてもらい、本番に臨みます。
 仮ナレーションをつけて、よりイメージしやすい状態でチェックに出すことが多いです。

7. 納品 1~2日
 納品する時は、どの形式で納品するのか?例えば、XDCamディスク、mp4、mov、wmvなどの指定が必要です。
 一般的にYouTubeなどではmp4やmovが多く、サイネージやVODサービス(NETFLIXやAmazon Primeなど)では
 細かなフォーマット規定が定められています。
 納品先から資料を取り寄せて、決められた形式で納品しないと、NGで返却される場合があります。
 事前にしっかり確認して、最後の最後に納品できないといった最悪の事態を避けましょう。

⑥手段 - 最低限のポイントを押さえ、一番合う表現方法を選ぶ -

映像を制作する手段とは、表現と言い換えても構いません。
いくつか代表的な表現方法をご紹介しますが、
まずその前に押さえておきたいポイントがあります。


【商品・サービス紹介の映像 “アピールポイントを絞る”】
プロモーション動画で宣伝したい商品やサービスの魅力をすべて伝えたいあまり、内容を詰め込みすぎてしまうケースがあります。
これでは情報が多すぎて、散漫な印象になってしまい、肝心なことをターゲットに伝えられません。

プロモーション動画でアピールすべき点は、商品・サービスを利用した問題解決までのプロセスです。
商品の魅力をひとつひとつ羅列するのではなく、本当に訴求しなければならないポイントに絞って制作しましょう。


【分かりやすくて印象に残る演出】
「限られた時間の中で、いかに見る人の記憶に残し心を掴めるか?」が最大の課題です。
長々と説明を続けても大抵の人は、集中力が続きません。

商品やサービスに興味を持ってもらうためには、コンパクトにまとめながらも分かりやすくて印象に残る演出が重要です。
そのためには、動画の序盤から惹きつける映像やおさえるべきポイントなど、動画の核心部分に触れ、
インパクトを与える構成にすることもポイントです。

そのようなポイントを押さえつつ、代表的な表現方法を6つご紹介します。
今回は分かりやすくするため、それぞれ独立した形の方法をご紹介しますが、ミックスした構成にすることの方が多いです。

プロモーション映像における6つの表現方法

①プレゼンテーション
 プロモーションを行う人物が登場し、それをプレゼンするごくシンプルな映像です。
 多いのは、会社のトップや商品担当者などが登場してカメラに向かって話すものです。

 内容に沿って、表やグラフ、映像などを挿入し、なるべく飽きない工夫をします。
 とはいっても、なかなか長時間、人の話だけを聞き入ることは簡単ではありません。

 そのためには、プレゼンを行う人物の話術、飽きない構成、熱量、伝える力の強さを持って引き込む技量が必要です。


②ナレーション
 端的に要約し、分かりやすく、短くまとめられることが、ナレーションの最大メリットです。
 製品ごとに情報が細切れになったものを、ナレーションで繋ぎ、まとめていくことで
 全体を通して見やすく整理された映像になっていきます。

 映像とナレーション、音楽などの膨大な情報でも伝わりやすく理解しやすいメディア、それが映像の力でもあるのです。


③インタビュー
 プロモーションや商品紹介映像に、お客様の事例や使用した感想をインタビューで収録してほしいというニーズはかなり多いです。
 それはなぜか?ナレーションのような誤魔化しの効かない、本人が語るリアル感があるからです。
 よりリアルな情報を伝えることによって、見る方の信頼も上がります。

 ちなみにインタビュー映像だけではなく、実写映像をミックスしてナレーションでまとめる形も非常に多いです。


④レポート
 商品やサービスなどを実体験し、その良さを伝える人物を登場させ、リポートする形式です。
 テレビ番組でよく見るリポーターと言われる方です。

 作成した台本に沿って、リポーターが製品を実際に使用するため、写真では伝わらない使用感や質感などが分かり
 リポーターが補足したりすることで、素の感想などは使用者インタビューほどリアルではないかもしれませんが、
 見る方に安心感や見やすさを提供できます。


⑤芝居
 役者さんを使って、再現ドラマやロープレの実例などをストーリー性のあるドラマで紹介する方法です。

 ①②③④は様々な構成で工夫することは可能ですが、紹介の域を越えることはなかなかできません。

 ドラマにすることで、開発途中の担当者の心情や苦労した時の気持ちなどを表現できるため
 よりドラマチックでエモーショナルに伝えることが可能です。
 良いシナリオであればあるほど見終わった後の満足感は高くなります。

 ただ、ある程度の尺と役者の選別、ロケーション場所、スタジオなどを用意することが多く、
 コストが他の方法よりもかかることが大半です。


⑥イメージ
 新製品やサービスの理想的な利用シーンや、今この時点ではないけれど、将来実現しそうなサービスを「近未来的」な表現で映像化します。
 いわゆる「かっこよく」「スタイリッシュ」な表現です。

 商品を理論的に言葉で紹介していくのではなく、イメージ映像だけで表現することが多いです。
 企業全体のプロモーションでこの方法を使う場合、製品などの紹介というよりもコーポレートメッセージなどを軸に
 企業イメージを伝えることが多くなります。


⑦アニメーション
 実写の映像ではなく、CGやアニメを使用した表現方法です。
 他にもピクトグラム(視覚サイン)などを動かして作る、インフォグラフィックと呼ばれる方法も
 アニメーションに含んでいます。

 しかし、通常の動画制作に比べて数多くのプロセスを経なければならず、 時間とコストが膨大にかかってしまいます。
 さらに、少しの修正でも、複雑な工程を踏まなければならず、時間やコストによるリスクも高いのが現状です。

 でもアニメを使うことで、実写映像では表現できないシーンや、より分かりやすく視覚化したり、
 キャラクターを登場させることで、より没入感をもたらすといったメリットが大きいのも特徴です。

まとめ

いかがだったでしょうか?
分かりやすく、見やすく、短くが映像の基本だと何度も書いた割に
長々と難しい話を書き連ねてしまい、大いに反省しています。
最後まで読んでいただいた方、本当に感謝です。

ただ、一気見せずに、興味のある項目へ飛んでみていただいても内容は理解できると思いますので、
ぜひ、途中離脱せずに少しずつ読んでいただけると、今後の映像制作の際にお役に立てると思います。

弊社EYEZENは、企画・演出から制作、撮影、編集まで一括で作れる体制を整えています。

人間にとって、映像の力は想像以上に影響力が大きいものだと考えています。
私たちは、そのステキなパワーを「明日の幸せ」のために役立てたいと考えています。

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